ゼロオフセットシートポスト

夏の筑波8耐に向けてどんな機材アップデートができるか?と考えて、試してみようと思ったことの1つはゼロオフセットのシートポストへの交換だった。

ヒルクライムの頻度が高くなって、前乗りをすることも必然的に増えた。最初はダンシングが下手なだけだと思っていたけど(※ダンシングが上手になったわけではない)、ダンシングするよりも、ギリギリまではシッティングで踏ん張った方が自分は速く走れることもわかってきたし、特にレースではもうちょっと楽に前乗りしたいと思った。

というわけで速攻で CHAPTER2 の公式サイトからTERE ZERO SETBACK SEATPOST をポチった。注文日が 6/23 で届いたのが 6/25。香港からなのに国内通販レベルの速さ。

ただ、ここからが大変。

too-long-seatpost

いざ取り付けてみると全部入らない。考えてみれば当たり前じゃん・・・って感じなんだけど、シートポストの内部は下まで空洞ってわけではなく、途中までしか 差し込めない。もちろん無駄な重量になるのでカットすることは念頭にあったけど、いったん取り付けて、あとで Limbocycling でカットしてもらおう、くらいに考えていたけど完全に甘かった。

ということで令和最新版のカーボンシートポストをカットする方法を紹介する。

道具

用意した工具・道具は以下。

carbon-cutting-equipments

ただ、いろいろ調べてベストなのは PARKTOOL カーボン専用替刃 CSB-1 だとわかっていて、もし入手できるなら CSB-1 を使うべき。今回は入荷時期がかなり先になりそうで諦めた。注意点は CSB-1 は 300mm の刃で、よくあるハックソーフレームはだいたい 250mm なので、ちゃんと適合するものを別途購入する必要がある。

カットしていく

・・・いきなりは怖いので、既存の 20mm オフセットのシートポストで試すことにした。まだまだ長さに余裕があるので影響はないし、万が一失敗したとしてもゼロオフセットの方は無傷で残る。

テーブルバイスがかなり重いこともあって安定した。ソーガイドも問題ない。カーボンの削り粉は有害らしいのでそのまま捨てられるものを敷いて作業する。もちろん吸わないようにマスクとゴーグル(がなかったのでチャリ用の透明サングラス)を着用。

覚悟を決めてゴリゴリ切っていくと、5 分ほどでいけた。

cutting_20mm_seatpost

切り口もかなりキレイ!これは大丈夫そう。

clean_20mm

事前調査で 30 分以上奮闘した人もいたので、それよりは全然マシ。ちなみにカーボン専用の刃を使うと数十秒で切れるみたい。

ということでゼロオフセットの方もカットしてみた。

cutting_20mm

clean_zero

バリは発生していないけど、軽くヤスって、最後は瞬間接着剤を断面に塗布して完成。瞬間接着剤を塗布する工程は、その昔カーボンパーツの品質がいまいちだった頃には必須だったけど今は不要じゃね?みたいな意見とか、湿気がシートポスト内の上部に溜まってシートポスト断面から湿気が入らないようにとか、いろいろ意見はあるみたい。自分は念の為やっておくことにした。

Before & After

cutting_before

cutting_after

レールギリギリまで前の方にしていたけど、ゼロオフセットによって多少余裕を持った位置でも十分前乗りになることがわかった。まさに望んでいた結果なので満足している(写真は一度外して取り付けた直後だったためギリギリを攻めていない)。

今後

交換してから軽く数キロ乗った程度でまだちゃんとした試走はできていない。なのでポジション含めて微調整はこれから。とはいえ、印象としては「前乗りしなくても前乗りになってる」という感じで、楽に前乗りできる感覚がある。

それとゼロオフセットにするとサドルの先端がレーパンに引っかかる可能性がある。実際に発生したらショートノーズを試してみようかなと考えている。ちょうど最近 Björn Setka という最軽量の 3D プリントサドルを見つけたので。

bjorn_setka